南アルプス      甲斐駒ケ岳(2966m) 仙丈岳(3033m) 
                        2009/10/12-14  4人 


12日 自宅6:00−伊奈IC−361号ー152号ー仙流荘10:50−南アルプス林道バス11:00−北沢峠11:55/12:40−仙水小屋13:20−仙水峠ー仙水小屋

奈良の自宅を6時に出発して車は順調に仙流荘に11時前に着きました。祭日の事で北沢峠から帰る人が多くて臨時のバスが11時に出てくれました。バスでは恒例の説明があり、紅葉したカツラや山葡萄、イタヤカエデ、などの向こうに猛々しい鋸岳や駒ケ岳が晴天の空に綺麗に見えました。

バス道からの鋸岳と甲斐駒ケ岳 仙水峠からの魔利支天

北沢峠では沢山の帰り客が並んでいました。仙水峠入り口の処でバスを降りてそこで持参の昼食としました。仙水小屋に着くと良い天気のことでお布団を干しておられました。時間が早いのでご主人に薦められて仙水峠まで行ってみました。白い花崗岩の魔利支天が雲の間からぽっかりと現れました。何か宇宙の世界のようです。地蔵岳のオベリスクが影絵のように黒く近くに見えます。4時からの夕食は期待に違わずお造り付きのご馳走でしたが、気温8度の庭で食べるにはあまりにも寒くて体中が冷え切ってしまいました。今日は14名の客でゆっくりと暖かい布団で休む事ができました。

仙水小屋 庭での夕食 ご馳走の夕飯

13日 朝食3:50−仙水小屋4:50−仙水峠5:30−駒津峰7:36−六方石8:25−駒ケ岳9:51/10:40−魔利支天分岐11:11−魔利支天11:20−魔利支天分岐11:48−巻き道分岐12:17−駒津峰12:57−双子山14:00−北沢峠15:30−大平小屋15:40−夕食16:30

朝3時半に電灯が付き4時前から綺麗に飾られた朝食です。5時前にライトを点けて出発です。昨日歩いておいたのでゴロゴロとした岩の道でも、暗くても安心して歩けます。峠には日の出の少し前に着きました。魔利支天が黒い塊で迫っています。雲が掛かっていて日の出は暫く見られそうにないので駒津峰に向って樹林帯をぐんぐん登っていきます。樹林帯を過ぎると大らかな仙丈岳と、白いごつごつとしたダイナミックな駒ケ岳が迫ってきます。バスから見た猛々しい鋸岳も目の前に少し優しい山に見えます。

地蔵岳のオベリスクと富士山 六方石からの直登コース

露岩帯の尾根道をから六方石に出ました。ここから直登コースと魔利支天への巻き道に分かれます。昨夜同じ宿の人たち4人は巻き道に進みましたが、私達は勇気を出して直登コースに進む事にしました。ストックを仕舞い三点指示で注意深く一歩づつ登っていきます。巻道を来た人たちは少し前に着いていました。しかし私達4人は山頂に着いた時は達成した満足感で感激です。仙丈岳、北岳、八ケ岳、中央アルプス、鋸岳、、地蔵岳から富士山と360度の展望です。

駒ケ岳山頂からの栗沢岳と北岳方面 駒ケ岳山頂からの仙丈岳

時間がたっぷりあるので山頂でゆっくりとした後、風化された花崗岩のざらざら道を下り魔利支天にも寄っていきます。双子山への登りを過ぎると長い下りが続きます。

魔利支天からの地蔵岳と富士山 双子山と駒ケ岳

少しゆっくりしすぎて15時を過ぎてしまったので、皆から分かれて先に今夜の宿の大平小屋まで行く事にしました。期待した通り、お上さんも優しく、料理もよく、設備も良くてよい小屋で今夜は7人の客で又ゆっくりと休む事が出来ました。

14日 大平小屋5:00−藪沢分岐8:00−馬の背ヒュッテ8:27/40-仙丈小屋10:14/10:30−仙丈岳10:14/10:30−小仙丈岳11:41−大滝の頭12:27/43−北沢峠14:00−バス15:00−仙流荘15:55

小屋の朝食は遅いのでお弁当にしてもらい、半分を小屋で食べてヘッドランプを点けて出発です。樹林帯の道を抜けて明るくなる頃には沢沿いの道になります。あちこちで小さな滝があり、冷え込みで凍りついたツララがあちこちで見られて冬の景色です。ナナカマドが沢沿いに沢山ありますが葉は散ってしまい、赤い実のみが残っています。

凍りついた流れ 藪沢からの甲斐駒ケ岳

振り返れば曇り空ながら、駒ケ岳が少し神々しく見られます。馬の背ヒュッテは2日前に閉まってしまったようで、寒々としていました。ここまで来ると小仙丈岳や仙丈岳のカールが綺麗に見られます。鹿よけのネットの張られた道は奈良の大峰の山を歩いているようです。仙丈小屋の近くは流れ出た水が凍っていて慎重に歩きます。小屋は開いていますがひっそりとしています。

馬の背からの小仙丈岳 仙丈小屋と仙丈カール

山頂ではどんよりとした天気で風が冷たく展望もあまりありません。小仙丈岳までは長く感じられました。其処からは樹林帯の厳しい下りだけです。大滝の頭で休憩をしているとニュージーランド人が登ってきて会話に弾みます。

仙丈岳山頂からの下り 樹林帯の大滝の頭

15時までバスがないのでゆっくりと下りました。北沢峠では長衛荘でケーキセットを食べながら時間をつぶしました。満員の客を乗せて行きしなとは又違った説明を受けながらバスで仙流荘に着き、汗を流して奈良に22時過ぎに帰ってきました。紅葉の季節に今年も南アルプスの女王の仙丈岳とダイナミックな男性的な甲斐駒ケ岳の2山に登れ、満ち足りた気持ちで一杯でした。

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